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    3 3月, 2016

オシロスコープの基礎

オシロスコープは、電子機器の設計・テストに使われる最も一般的なツールです。デジタル・ストレージ・オシロスコープ(DSO)とミックスド・シグナル・オシロスコープ(MSO)はいずれも、電気信号の波形表示、測定に使用される計測機器であり、機器の正常な動作/誤動作を判断するのに役立ちます。

詳細

オシロスコープとは

オシロスコープは、電子機器の設計・テストに役立つ強力な測定器です。システムの部分が正常に動作しており、どの部分が誤動作しているのかを判断するのに不可欠です。また、新しく設計した機器が意図したとおり動作しているかどうかを判断するのにも役立ちます。

オシロスコープは、電気信号の実際の様子が表示されるので、マルチメーターよりもはるかに強力です。オシロスコープは、自動車業界から大学の研究室、航空宇宙・防衛業界まで、広範な分野で使用されます。

オシロスコープの基本について詳しく学ぶ

Learn the basics of using an oscilloscope from the 2-Minute Guru

帯域幅

オシロスコープの最も重要な特性である帯域幅は、測定可能な最大周波数を示します。

帯域幅の単位はヘルツで、測定信号の周波数に対して十分な帯域幅を持っていれば、正確にテストすることができます。

十分な帯域幅がないと、オシロスコープは実際の信号を表示できません。たとえば、信号の振幅が不正確であったり、立ち上がり・下がりエッジ部が正確でなかったり、波形の詳細が失われてしまう場合があります。

– オシロスコープ帯域幅の評価についてのヒントは、このアプリケーション・ノートを参照してください(リンク

サンプル・レートと
メモリ

オシロスコープのサンプル・レートとは、オシロスコープが一秒間に収集できるサンプル数(サンプルの細かさ)です。オシロスコープのサンプル・レートは、その帯域幅より少なくても2.5倍広くなければなりませんが、帯域幅の4倍以上が理想的であるといえます。(オシロスコープの周波数応答特性にもよります)

デジタル・オシロスコープは、A/D(アナログ₋デジタル)コンバータを使用して、入力波形をデジタル化します。デジタル化されたデータは、オシロスコープの高速メモリに保存されます。メモリ長は、取り込めるサンプル数やポイント数のことであり、メモリ長が長いほど長い時間長の波形を捕捉できます。

オシロスコープを使用するうえで、メモリ長とサンプル・レートの関係を理解することも重要です。オシロスコープのメモリ長が大きいほど、捕捉できる時間長は長くなります。十分に高いサンプル・レートを保つことも正確な波形測定において重要ですが、サンプル・レートが高いほどメモリ長の消費が早く、捕捉できる時間長は短くなります。

オシロスコープのサンプリング・レートとサンプリング忠実度の評価方法を参照する(リンク

オシロスコープのメモリ・アーキテクチャがどのようにオシロスコープの収集メモリに影響をもたらすかを理解する(英語)(リンク

セグメント・メモリによる、オシロスコープのメモリ最適化について (英語) (リンク

波形更新レート

波形更新レートは非常に重要です。場合によっては、帯域幅やメモリ長と並ぶ重要性を持っています。

すべてのオシロスコープには、「デッドタイム」と呼ばれる固有の特性があります。これは、繰り返し収集する際に、各収集の間に波形が表示されない区間が存在し、取りこぼしの時間が存在します。これは、収集した波形の表示処理を行うために、次の収集を開始するまでの時間がかかるからです。残念ながら、オシロスコープのデッドタイムは場合によっては、収集時間よりはるかに長くかかることがあります。オシロスコープがデッドタイムの間、波形は収集されないため取りこぼしとなり、デッドタイムが長いオシロスコープでは頻度の低いイベントを捉える可能性が低くなります。

(更新レートの向上により、頻度の低いグリッチを検出する確率ついて学ぶ

収集モード

オシロスコープの収集モードは、A-Dコンバータ(ADC)で収集したサンプル・ポイントをどのように処理し、波形ポイントとして表示されるかの設定です。次の収集モードが最も一般的となります。

ノーマル収集モードまたはサンプル収集モード

これは、各波形のインターバルに1つのサンプル・ポイントから1つの波形ポイントが作成される、最も基本的な収集モードです。最も一般的で、ほとんどの波形に最善の表示方法となります。

アベレージング収集モード

アベレージングモードでは、複数の収集を平均してノイズを減らし、垂直軸分解能を高めることができます。平均化するには、安定したトリガと繰り返し波形が必要です。平均値が高くなると、ノイズは小さくなり、垂直軸分解能が高くなります。

aquistion-modes

ロールモード

ロールモードはトリガをかけない収集モードなので、トリガ基準がなく、すべてのトリガ機能は無効となっています。新しいデータは、収集が行われている間、画面上にずっとローリングされます。水平軸基準ポイントは右側に設定され、時経の現在の瞬間を示します。波形データ・ポイントは、現在のサンプル・レートで、水平軸基準ポイントの左側にスクロールされます。

ロールモードはトリガをかけない収集モードなので、トリガ基準がなく、すべてのトリガ機能は無効となっています。新しいデータは、収集が行われている間、画面上にずっとローリングされます。水平軸基準ポイントは右側に設定され、時経の現在の瞬間を示します。波形データ・ポイントは、現在のサンプル・レートで、水平軸基準ポイントの左側にスクロールされます。

ピーク検出モード

デジタルオシロスコープのメモリ長は有限です。メモリ長は、各収集サイクルでデジタル化できるサンプル数です。オシロスコープのタイムベースが、20ns/divなど比較的高速の時間/目盛設定で設定されている場合、オシロスコープは最大サンプル・レートの設定で波形を取り込むのに十分なメモリがあります。たとえば、オシロスコープの最大指定サンプル・レートが4GSa/s(サンプル間が250ps)の場合で、オシロスコープのタイムベースが20ns/divに設定されていれば、完全な波形の取り込みと表示に必要なのは、収集メモリ長は800ポイントのみとなります。20ns/divの場合、オシロスコープの画面上の完全な一波形は、200nsの長さになります(20ns/div x 10水平目盛)。4GSa/sでサンプリングを続けているこの時間に必要なメモリ深度は、800ポイントです(200ns/250ps = 800)。

スコープのタイムベースをかなり遅い時間/目盛に設定してより遅い波形をより長い時間をかけて取り込む場合、オシロスコープは必要な波形時間を埋めるため、自動的にそのサンプル・レートを遅くしなければならない場合があります。たとえば、比較的遅い信号を取り込むために、オシロスコープのタイムベースを10ms/div(画面横断を100ms)の設定を考えてみましょう。オシロスコープの最大メモリ深度が2Mポイントである場合、オシロスコープはサンプル・レートを20MSa/s(100ms/2M = 50nsサンプル周期)に落とす必要があります。

比較的遅い波形を取り込むにはサンプル・レートを速める必要がないため、ほとんどの場合、これは問題にはなりません。しかし、入力信号に低速信号と高速信号が組み合わさっている場合はどうでしょうか。たとえば、取り込む入力信号が、比較的遅い30Hzの正弦波であっても、これに非常にわずかなグリッチが見られる場合はどうでしょう。30Hzの正弦波を取り込むには速いサンプル・レートは不要ですが、細いグリッチを検出するにはサンプル・レートを非常に速くしなくてはならない場合があります。

ピーク検出収集モードが選択されていると、オシロスコープは速いサンプル・レートで収集したデータをインテリジェントに管理 (デシメーション)します。たとえば、オシロスコープのサンプル・レートを最大サンプル・レートの100分の1にしなければならない場合、通常の収集モードではサンプル・レートが落ちてしまい、細いグリッジをサンプル表示できません場合があります。ピーク検出モードでは、オシロスコープはリアルタイムで200の連続したサンプルグループ(高速でサンプリング)を解析し、この200ポイントのグループをデジタル化した最大値と最小値のみを蓄積するので、わずか2ポイントとなり、100分の1のメモリ消費量で済みますし、細いグリッジも確実に表示されます。ピーク検出モードをなぜいつも使わないかと考えるかもしれません。この収集モードを使用するには、いくつかのマイナス点があります。まず、グループにおける最大値と最小値の点のみを表示するため、オシロスコープの絶対的な最大サンプル・レートが低くなります。次に、蓄積ポイントが等間隔になりません。そして、これはナイキスト定理にしたがい、エリアジング(サンプル・レートが低いために正確な波形が表示されない現象)を引き起こす可能性があります。このため、この特定の測定用途では、ピーク検出モードを選択するのがよいといえます。ただし、その他の計測用途では、ピーク検出は適切な収集モードにはならない場合があります。

高分解能収集モード

高分解能モードは、サンプル収集で連続するサンプル・ポイントを平均化します。ランダムなノイズを減らし、画面にスムーズなトレースを生成し、効果的に垂直軸分解能を上げることができます。平均化で求められるような繰り返し波形は必要ありません。

平均化または高分解能収集モードによるで垂直軸分解能の改善について

セグメント・メモリ収集モード

セグメント・メモリではメモリ長を等分分割することができます。分割されたメモリに対して、複数のトリガイベントを次々に格納することができます。セグメントメモリは、複数のバースト・データの捕捉などに便利です。

セグメント・メモリ機能が可能になるまでは、実行中の連続したトリガイベントからデータを収集、保存する最善の方法は、各トリガから収集したデータをオシロスコープのハード・ドライブに保存する方法しかありませんでした。各波形をハード・ドライブに保存するのにかかる時間が長く、各トリガイベント間の捕捉間隔や、全体のスループットを大きく制限がありました。

セグメント・メモリにより、オシロスコープはハード・ドライブではなく、実際の高速収集メモリを使用して、各波形を保存します。これにより、スループットは大幅に改善され、サイクル間のデッドタイムを最小限に抑えることができます。

セグメント・メモリによる、オシロスコープのメモリ最適化について (英語) (リンク

さまざまな収集モードをいつ使用するか

ノーマル収集モード:

  • 周波数成分がサンプル・レートの1/4未満の波形に使用。
  • グリッチなど頻度の低い波形の取り込み。
  • シングル・ショット波形イベントに使用。

ピーク検出収集モード:

  • 低速スイープでサンプル間に生じる細い波形異常の迅速な検出。
  • 波形のエリアジングに注意が必要。
  • シングル・ショット波形イベントに使用。

アベレージングモード

  • ノイズなど、ランダム性の事象の除去して波形をモニタしたい場合に使用。定常的な波形について、安定したトリガを設定し複数の捕捉波形を平均化して表示。

高分解能収集モード:

  • ノイズの低減と非周期的な(シングル・ショット)波形での信号/ノイズ比の改善。(周期波形については、通常のアベレージングを使用して複数のトリガでのノイズを減らすことも可能)
  • 信号分解能の改善。高分解能の間隔が増すと、有効ビット数も増えます(一定のポイントまで)。

セグメント・メモリ サンプリングモード (通常、ピーク検出、または高分解能の収集モード):

  • 事象の時間間隔が離れている(バースト波形のような)高周波を含む波形イベントの表示。

ロール・モード・サンプリング・モード:

  • 低周波数波形を手動で調整する際に使用。
  • 低周波数波形における乱れの検出。
  • 電源電圧の立ち上げサイクルの監視。

オシロスコープの
基本コントロール

現在市販されているさまざまなオシロスコープでは、前面パネル、タッチスクリーン、またはソフトキーの使用など、コントロール方法もさまざまです。大半のオシロスコープには次のような基本コントロール機能があります。

水平軸コントロール:オシロスコープの水平軸コントロールは通常、前面パネルに水平軸(Horizontal)と表示されてグループ分けされています。これらのコントロール機能を使用すると、ディスプレイの水平スケールを調整できます。また、X軸に1目盛あたりの時間スケールが表示されます。目盛当たりの時間を短くすると、短い時間範囲を拡大して表示することができます。水平遅延(オフセット)のコントロールもあります。このコントロールは、一定時間範囲をスキャンできます。

垂直軸コントロール:通常オシロスコープの垂直軸コントロールは、垂直軸(Vertical)と表示されてグループ分けされています。ディスプレイの垂直軸面(電圧スケール)を調整できます。たとえば、ディスプレイ・グリッドのY軸に1目盛当たりの電圧スケールが表示されます。目盛当たりの電圧数を下げて波形を拡大したり、上げて波形を小さくすることができます。波形の垂直軸オフセットのコントロール機能もあります。このコントロール機能は、ディスプレイで波形全体を上下に移動します。

トリガ・コントロール:波形の特定の波形箇所に対して、表示の際の時間基準点を設定することができます。トリガレベルを調整し、トリガ箇所のレベル調整を行ったり、様々な種類のトリガ機能を選択できます。

Keysight InfiniiVision 2000Xシリーズ・オシロスコープの前面パネルの垂直軸・水平軸のコントロール機能の例を次に示します。

basic-controls1

basic-controls2

基本測定

信号を収集し、オシロスコープに表示したら、次は波形測定です。最近のオシロスコープには、波形をすばやく解析できる測定機能が内蔵されています。これらの基本測定の例には次のようなものがあります。

立ち上がり・立ち下がり時間:立ち上がり時間は、エッジの上方の閾値の時間から下方の閾値の時間を引いた時間です。立ち下がり時間は同様に、エッジの下方の閾値の時間から上方の閾値の時間を引いた時間です。
basic-measurements-rise

パルス幅:パルス幅は、最初の立ち上がりエッジの中間閾値から次の立ち下がりエッジの中間閾値までの時間です。
basic-measurements-pulse

振幅その他の電圧測定:これは、表示波形の振幅測定です。通常、ピーク・トゥ・ピーク電圧、最大電圧、最小電圧および平均電圧も測定できます。
basic-measurements-amplitude

周期/周波数:周期は、同極性のエッジからエッジまでの中間閾値の時間として定義されます。周波数は、1/周期として定義されます。
basic-measurements-frequency

オシロスコープにはその他多くの測定機能がありますが、基本的な測定項目をお分かりいただけたでしょう。

演算機能

波形にさまざまな演算を行うことができます。いくつか例を紹介します。

  • フーリエ変換:この演算機能を使うと、信号を構成する周波数成分が分かります。
  • 絶対値:この演算機能は、波形の絶対値(電圧に関して)を示します。
  • 積分:この演算機能は、波形の積分を計算します。
  • 加算・減算:この演算機能では、複数の波形の加算・減算をして、その結果となる信号を表

示できます。これは、オシロスコープで実行できる測定や演算機能のごく一部です。

次のWebキャスト(録画)で、演算機能の使用やその他の高度なオシロスコープの機能について詳しく学ぶ (英語)

トリガ

トリガによろ、波形表示における時間基準(t = 0)を決めます。信号にトリガをかけることにより、安定した、波形表示が可能になったり、特定の波形イベントの収集を狙って捕捉したりすることができます。

詳細

基本的なトリガ

トリガをかけると、オシロスコープで次の2つのことができます。

  • 特定の波形のイベント検出
  • 安定した波形表示

トリガ条件が設定されると、オシロスコープはトリガ条件に応じた波形が発生するまで待機します。トリガ条件が満した波形が発生すると、オシロスコープにトリガがかかり、波形を表示します。その後、次のトリガ・イベントが発生するまで待機します。(単発収集モード(Singleモード)である場合は、1回の捕捉でオシロスコープはstopします)。トリガ条件を設定すれば、波形の特定部分を狙って捕捉することができます。

トリガには複数の異なる種類がありますが、最もよく使用されるのはエッジ・トリガです。エッジ・トリガは、選択したソースのスロープ(立ち上がりまたは立ち下がり)と電圧レベル(トリガ・レベル)を探して、トリガ条件を特定します。入力チャネル、補助入力トリガ、またはライン入力のいずれも、トリガ・ソースとして使用できます。

次の図は、トリガ回路を示したものです。
basic-triggering

波形はトリガ・コンパレータの正側入力に入り、その他の入力のトリガ・レベル電圧と比較されます。トリガ・コンパレータは立ち上がりエッジと立ち下がりエッジを出力します。波形の立ち上がりエッジがトリガ・レベルと交わると、立ち上がりエッジ・コンパレータの出力は高くなり、立ち下がりエッジの出力は低くなります。波形の立ち下がりエッジがトリガ・レベルと交わると、立ち上がりエッジ・コンパレータの出力は低くなり、立ち下がりエッジの出力は高くなります。オシロスコープは、トリガ出力として選択した出力を使用します。

ゾーン・トリガも非常に有用で、一部のオシロスコープに搭載されています。このトリガでは、オシロスコープのディスプレイ上に四角い領域を描いて、「交差する」、「交差しない」など、特定のトリガ条件を設定できます。これにより通常なら高度なトリガ条件を設定しなくてはならないような波形であっても、簡単にトリガをかけることができます。

これらアプリケーション・ノートで、信号異常の分離を簡素化するオシロスコープの新機能について学ぶ

http://literature.cdn.keysight.com/litweb/pdf/5991-1107JAJPpdf

http://literature.cdn.keysight.com/litweb/pdf/5991-4436EN.pdf?id=2462850

ゾーン・タッチ・トリガを体験する

高度なトリガ

基本的なエッジ・トリガでは信号の分離/取り込みに十分ではない場合があります。このような場合には、オシロスコープに備わっている高度なトリガを使用できます。高度なトリガの例には、次のようなものがあります。

パルス幅トリガ

指定のパルス幅でトリガします。(波形の中から他のパルスより広い、あるいは狭いパルスを検出)。パルス幅とパルス極性(正または負)を指定します。

ラント・トリガ

ラント・トリガは、他のパルスより振幅が小さい正/負のパルスを検出します。このトリガでは低い閾値と高い閾値の2つを設定します。2つの閾値の間にあたるパルスを検索し、検出されるとトリガをかけます。

セットアップとホールド・トリガ

セットアップとホールド・トリガは、セットアップとホールドの違反を検索します。

エッジ then エッジ・トリガ

ある1つのエッジをまず検出したのち。その後に指定した時間後のエッジ、もしくは指定した発生回数後ののエッジが発生した場合にトリガをかけます。

パターン・トリガ

パターン・トリガは、指定されたパターンを検索してトリガ条件を特定します。パターンは、チャンネルの論理的な組み合わせです。各チャンネルは、1(ハイ)、0(ロー)または(X)(任意)の値を持つことができます。波形の電圧レベルがトリガ・レベルを超える場合は、値は「ハイ」とみなされ、電圧レベルがトリガ・レベルより低い場合は「ロー」とみなされます。チャンネルが「任意」に設定されている場合は、パターン基準の一部として使用されません。

ビデオ・トリガ

ビデオ・トリガは、最も標準的なアナログ・ビデオ信号の複雑な波形の取り込みに使用できます。トリガ回路は波形の垂直/水平間隔を検出して、選択されたビデオ・トリガの設定に基づきトリガを発生します。

オシロスコープの標準的なトリガ・モードと高度なトリガ・モードに加えて、特定のバスのデコードに役立つ特殊なトリガもあります。たとえば、一般的なトリガやデコードには次のようなものがあります。

  • CAN/LIN/SENT
  • I2C / SPI
  • I2S
  • MIL-STD-1553 / ARINC 429
  • USB 2.0
  • UART / RS232
  • その他

例としてCAN-dbcシンボリック・トリガとデコードを使った、自動車デザインのデバッグ手法を学ぶ:

http://literature.cdn.keysight.com/litweb/pdf/5991-2847EN.pdf?id=2369311

http://literature.cdn.keysight.com/litweb/pdf/5991-0512EN.pdf?id=2190814

この機能を紹介するビデオもあります。

プローブ

プローブは、オシロスコープを被試験デバイス(DUT)に接続するために使用されます。プローブの種類、プローブの負荷や帯域幅などを理解し、正確な測定に適切なプローブを選択することが重要です。

詳細

プローブの概要

オシロスコープを被試験デバイス(DUT)に接続するために使用されるプローブは、正確に波形測定をするという点で重要です。

1GHzのオシロスコープを使用しているが、500MHzの帯域幅のプローブを使う場合、オシロスコープの帯域幅をフルに活用しているとはいえません。

オシロスコーププロービングのための8つのヒントを参照する

オシロスコープのプローブとアクセサリのセレクションガイドを使って、適したプローブを選択する方法を学ぶ

高速信号測定時のプローブ使用上の注意点について学ぶ(英語)

プローブのデモビデオでプローブのヒントを見る

パッシブプローブ

今日のプローブで最も一般的なのは、パッシブプローブです。パッシブプローブには、受動素子のみで構成されており、電源を必要としません。
帯域幅が600MHz未満の信号のプローブに便利です。パッシブプローブは通常、比較的高い容量性負荷と低い抵抗性負荷を発生します。

パッシブプローブは、主に高インピーダンス入力と低インピーダンス抵抗ディバイダの2種類に分けることができます。分圧比10:1の高インピーダンス入力のパッシブプローブが、今日最も一般的に使用されるプローブといえます。

アクティブプローブと比較すると、パッシブプローブは安価になります。広いダイナミック・レンジ(一般的な10:1のプローブで>300V)とオシロスコープの入力インピーダンスと一致する高い入力抵抗を実現します。ただし、高インピーダンス入力のプローブは、より大きな容量性負荷となります。また、帯域幅は、アクティブプローブや低インピーダンス(z0)抵抗ディバイダのパッシブプローブより低くなります。

最善なパッシブプローブまたはアクティブプローブの選択方法について学ぶ(英語)

アクティブプローブ

アクティブプローブには、プローブ自体にアクティブデバイス(センサーやアンプ)が内蔵されている電源供給が必要なプローブです。

アクティブプローブには、プローブ本体に小型のアクティブ増幅器が組み込まれています。これにより、プローブの入力容量を、通常2pF未満と非常に低くすることができます。この低容量により、高周波数での入力インピーダンスが高くなります。抵抗性負荷と容量性負荷が最適に組み合わされています。このような低負荷のアクティブプローブは、パッシブプローブでは大きな負荷がかかる可能性のある高インピーダンス回路に使用できます。アクティブプローブは、あらゆるプローブの中でターゲットに与える影響が最も小さいものです。

スコープの帯域幅が500MHz以上の場合、おそらくアクティブプローブを使用されているでしょう(推奨)。高額ですが、高帯域幅性能を必要とする場合には、アクティブプローブが最適です。アクティブプローブは、通常パッシブプローブよりも高額で、入力電圧も限られていますが、その著しく低い容量性負荷のため、高速信号をより正確に解析します。

最善なパッシブプローブまたはアクティブプローブの選択方法について学ぶ(英語)

シングルエンド・プローブと差動プローブ

「差動」プローブは、正と負の2つの入力と、独立したグランドを持つアクティブプローブであり、50Ω入力のオシロスコープチャネルに接続されます。正と負の2つの入力の電圧差に相当する信号が計測されます。差動プローブは、グランドの代わりに互いを基準とする信号をモニタしたり、大きなDCオフセットまたは、電源雑音などの他のコモン・モード信号が存在する状況で小信号をモニタしたりする場合に使用します。

通常、シングルエンドの信号(グランドを基準とする電圧)の測定には、シングルエンドアクティブプローブを選択し、差動信号(プラス電圧とマイナス電圧)を測定するには差動アクティブプローブを選択します。ただし、差動プローブの信号接続間の有効グランドプレーンは、ほとんどのシングルエンド・プローブのグランド接続よりも理想的であることを覚えておいてください。このグランドプレーンは、プローブのグランドを被試験デバイス(DUT)のグランドに、非常に低いインピーダンスで実質的に接続します。このため、差動プローブはシングルエンド・プローブよりもシングルエンド信号をより正確に測定できます。

シングルエンド・プローブと差動プローブの使用について詳しく学ぶ (英語)

電流プローブ

電流プローブは、導体を流れる電流を検知し、オシロスコープで表示/測定できる電圧に変換します。多くの電流プローブは、DC電流を検知するホール効果センサと、AC電流を検知する電流トランスを使用した、ハイブリッド・テクノロジーを採用しています。分離コア構造により、電流プローブは導体に容易に着脱ができるため、回路への電気的な接続が不要です。

電流測定のヒント(英語)

特殊/用途別プローブ

標準プローブのほかに、特定の用途のために作られたさまざまなプローブがあります。いくつか例を紹介します。

恒温槽用耐熱のプローブ(英語)

高感度・高電圧対応の測定(英語)

用途

オシロスコープは、さまざまな用途に有用なツールで、さまざまなオシロスコープの機能を使って、これらの用途で最も正確な測定を行うことができます。

詳細

シグナル・インテグリティ

「シグナル・インテグリティ」という用語は、電気テストで定期的に使われます。機器のシグナル・インテグリティー = 信号品質を測定する際に、オシロスコープやプローブがシグナルインテグリティー測定に適しているかどうか、適した選択をすることが重要です。測定系が信号の形状や測定値にもたらす影響を知ったら驚かれるかもしれませんが、オシロスコープやプローブには、少なからず歪み、ノイズ、ロスといった誤差成分が固有値として存在しています。これらの誤差成分は、被測定信号に加算されて表示されます。優れたオシロスコープ、プローブは被測定信号をより忠実に測定するのに対し、性能の劣るものでは被測定信号にノイズやジッタなどの誤差成分を付加します。最適なオシロスコープ、プローブの選択が忠実な測定結果をもたらし、開発サイクル短縮や製品品質の向上に役立つことを覚えておきましょう。

オシロスコープのシグナル・インテグリティの評価方法を参照する(英語)

キーサイトのシグナル・インテグリティ・ソリューションについて学ぶ

パワー・
インテグリティ

パワー・インテグリティ(PI)は、電子業界で広く使われる用語で、電力がシステム内でいかに効果的に伝送され、正しく供給されるかの品質を指します。

電力はパッケージングから半導体までを含む、電源から負荷を相互接続する配電ネットワーク(PDN)を通して伝達されます。これは通常DCから数ギガヘルツの測定を含みます。

最適なパワー・インテグリティ測定の主なヒントを学ぶ(英語)

リップル、ノイズ、スパイク、圧縮、静的・動的負荷反応、電源のノイズによる信号ノイズやジッタなどの、パワー・インテグリティの測定ツールやテクニックの詳細について、オンデマンドのWebキャストを見る(英語)

リンク

日本語

電源テスト

電源素子の特性を明らかにしたい。パワー・インテグリティをテストしたい。あるいは低電流を測定したい。そのような電源周りのテストには、さまざまなオシロスコープのツールやリソースが利用できます。

電源、低電力、電流測定の最新情報についてアプリケーション・ノートを読む (英語)

電源測定に関するWebキャスト(録画)を見る(英語)

最も正確な電力測定に利用できるソフトウェアとプローブ・ソリューションを参照する(英語)

電源テストに関するデモを見る

周波数領域/
スペクトラム解析

今日のデジタル・オシロスコープの多くには、周波数領域の解析に高速フーリエ変換(FFT)機能が搭載されています。この機能は、スペクトラム・アナライザへのアクセスが限定されている、あるいはこれをまったく利用できないが、ときどき周波数領域の解析機能が必要になることがある場合、特に有用です。オシロスコープの統合FFTは、投資対効果が高く、スペクトラム・アナライザの代替として場所をとりません。

オシロスコープの高速フーリエ変換(FFT)機能やその他のさまざまな演算機能は、デジタル・デザインやRFデザインを製品化する際に貴重です。たとえば、オシロスコープにFFT機能があると、電源ノイズ信号の周波数をすぐに見つけることができます。ひいては、このようなノイズ信号の発生源を特定するのにも役立ちます。電源ノイズ信号は、他の信号マージンを減らしたり、デザインの開発サイクルに影響をおよぼす可能性があるため、この解析は重要です。FFTのスペクトラル・ビューは、RF信号を検出して適切なハンド幅や変調を検証する際にも便利です。タイムゲーティッドFFTは、オシロスコープ上の指定した時間軸波形とその周波数同時解析を可能にします。周波数測定の「トレンド表示」などの演算機能により、Raderチャープパルスの周波数変調線形性の試験や、変調スキームが適切に生じているかどうかを素早く検証できます。

FFTとパルスドRF測定について学ぶ(英語)

ミックスド・ドメイン解析にタイムゲーティッドFFTを使用する方法を学ぶ

ミックスド・シグナルの解析

標準のデジタル・オシロスコープでは、入力信号はアナログなので、デジタル₋アナログコンバータでデジタル化します。しかしデジタル電子テクノロジーが拡大すると、アナログ信号とデジタル信号を同時に監視することがますます必要になってきました。その結果、オシロスコープ供給メーカーは、アナログ信号とデジタル信号の両方をトリガし表示できる、ミックスド・シグナル・オシロスコープを提供するようになりました。一般的に、アナログ・チャネル数は少ない(2または4)ですが、デジタル・チャネル数は多くなります。ミックスド・シグナル・オシロスコープには、アナログ信号とデジタル信号の組み合わせをトリガし、同じタイムベースに相関関係を示して、すべて表示できる利点があります。

ミックスド・シグナルの解析について詳しく学ぶ

ジッタ測定

ジッタとは、理想的なの周波数や位相に対する揺らぎ(エラー)のことです。ジッタは、クロック信号をリファレンスにトリガし、データ波形のエッジの揺らぎを拡大測定することで計測できます。エンベデッドクロック通信では、クロック再生機能により、ジッタを観測します。アイ・ダイアグラムを作成するのであれば、ジッタは交差ポイントの時間場所の分散を測定します(下のスクリーンショットを参照)。

ジッタの原因はさまざまですが、以下に考えられるものをいくつか紹介します。

  • 熱ノイズ
  • ISI
  • クロストーク
  • オシロスコープの垂直軸ノイズ
  • EMI放射

今日の最先端の高速デジタル・デザインによるデータレートの継続的な上昇は、タイミングマージンの減少につながっています。受信側がデータをラッチする際にそのシリアル・データ信号が正しく判別され、安定していることを確実にするには、重要な電圧マージンとタイミングマージンの確保が必要で、ジッタ測定と、様々なジッタ成分が与える影響を理解することが必要になることがよくあります。今日ハードウェアのデザイン・エンジニアが波形ジッタの取り込みや表示に使用する主な測定ツールは、オシロスコープです。現在の高性能のオシロスコープの多くには、オプションで、異なる表示形式でジッタを表示するだけではなく、さまざまなジッタの成分を定量化することもできる、ジッタ解析の測定機能も搭載されています。

オシロスコープでのジッタ測定について詳しく学ぶ

シリアル・バス

オシロスコープは、シリアル・バスのテスト、デコード、解析に優れたツールです。ほぼどのオシロスコープにもシリアル・バス解析用のさまざまなパッケージが搭載されていますが、通常、バスでのトリガやそのデコード機能が含まれています。たとえば、CAN、LIN、I2C、SPIやその他さまざまな機能があります。

自動車のシリアル・バス・テストについて学ぶ:

http://literature.cdn.keysight.com/litweb/pdf/5991-4038EN.pdf?id=2449467

http://literature.cdn.keysight.com/litweb/pdf/5991-2847JAJP.pdf?id=2369311

この機能を紹介する動画もあります。

Scope Tip of the Month

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